引っ越しを複数回依頼いただいているお客様は地方出身の若者だけではありません。少数ですが元々東京在住のお客様も当然いらっしゃいます。始めはアパート住まいでの引っ越し依頼だったり、戸建てから小荷物の配送依頼だったりしても、最終的に新築に建て替えたお客様がいらっしゃいます。しかし新築といっても家族を大きな戸建てに住まわす目的だけが新築の建て替えではありません。ある程度の年齢で、もう今後は単身で生活する事を考えて戸建てから新築アパートに建て替えてそのアパートの一室で質素な生活をする方もいらっしゃるのです。はっきり言って新築アパートでもライフスタイルは若者と全然変わらないワンルームの暮らしなのです。
 こんなワンルーム生活のお客様の一人は当店で6~7回引っ越しをご依頼頂いていたお客様です。始めの頃は事務所が別だったり事務者兼住居だったりと賃貸物件の引っ越しだったのですが途中で2DKのアパートになって遂に入籍かと思いましたがまた一人に戻ったりしていて、最終的に新築のアパートに引っ越されました。聞くところによると両親が遂に亡くなって実家を相続した模様です。今後は固定資産税もかかるし、実家の建物を建て替えて8世帯のワンルームアパートになっていてもう賃貸アパートを借りる必要が無くなったようです。後でわかった事ですが一番初めに依頼頂いた時の事務所はこの実家の近くだったのに気付きました。ただし新築の戸建てに建て替えても今後、一人で暮らすには無駄ですので容積率一杯の賃貸住居にすることで建築費のローンを返済しながら家賃収入も得られ、一石二鳥を狙った事は明らかです。ですから自身の部屋も賃貸する他の部屋と間取りは一緒のワンルームで更に一番日当たりが悪くてあまり高い家賃には出来ない半地下の部屋が家主の部屋になっていました。土地を相続しても固定資産税は毎年請求されるので東京に土地があっても結構大変なものなのです。こんな感じでアパートの大家になっている方は結構いらっしゃるのではないでしょうか。老後は広い庭で優雅に暮らす・・。なんて一部の方だけなのです。
 もう一方(ひとかた)同じようなお客様がいらっしゃいました。何回も引っ越しを依頼して頂いてるお客様の同級生の方です。このリピーターの方の同級生だったので荷物を貰いに行ったり差し上げに行ったりとリピーターのお客様の依頼で何回か伺ったお宅なのですがこの同級生も引っ越しをするという事で東京の戸建てでしたが近所のアパートへの引っ越しを行わせて頂きました。そして数か月後に元の自宅が完成したので戻る引っ越しの依頼をお受けいたしました。すると行先は以前は古い普通の2階建ての戸建てでしたが今度は3階建ての6世帯のアパートになっていました。そして今度は101号室の引っ越しになりました。6世帯の間取りはすべて同じと思われるので70才を過ぎてワンルームの生活になったようです。どうやらこのお客様は奥様を先に亡くしたようで、古いお宅に一人で暮らすよりも建て替えて家賃収入が入る方がお得と考えたようです。こちらもローンを差し引いてもある程度の収入は見込めるようで年金以外の収入を定期的に得る手段として最良の結果だったのでしょう。年金生活だけでも固定資産税は毎年払う必要があるので東京にやたらアパートがあるのがわかってもらえたでしょうか。大家さんといえどもそんなに優雅な生活ばかりではないのです。老後は若者と同じワンルームでひっそり暮らしている方もいらっしゃるのです。
 こんな制度を続けると相続がうまく引き継げずに廃屋になっていく家が増えるのです。また受給バランスを保てる賃貸住宅の政策も考える必要があります。少子化で賃貸住宅を増やす必要は無いのにどんどんアパートも増えそうです。

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 おとめ山公園の昔の姿の看板が掲げられています。