引っ越しの受注の際には必ず大体の荷物は伺うのは当然の事です。特に重要なのは軽自動車運送業ですので、荷室の容積が普通トラックよりは容積が少ないのが当然なのですが、それより重大なのが一人で持てる荷物しか無いのを確認することです。しかし例えば家庭用冷蔵庫があっても、お客様の方でお手伝いできるのでしたら無駄な人件費を節約できるので、安上がり優先のお客様には助かるわけです。逆に女性しかいらっしゃらない場合は2人(トラックも2台になる。)出せは受注可能なのです。必ず助手付きで2人出す一般貨物業者もありますが、当店では柔軟に対応しているわけです。
 ある日、階段(エレベーター無し)で4階の団地にお住いの一人暮らしのお客様から引っ越し依頼を承りました。単身者用の団地で電話受注でも大きな荷物はありませんでした。部屋は広めでしたが、階段で4階なのが辛いだけで軽トラックで行うのが適量の一般的な引っ越しでした。当日お客様のお部屋に到着したら電話では特に申し出ていなかったステレオ(コンポーネント)がありました。しかしお客様は普通の30代の男性でしたので、一人で持てない荷物があればお手伝いしてもらえば良いだけなので、特に気にせずに小物の段ボール類を搬出していきました。通常最後に細かい荷物が後ろへ雪崩れて行かないように大きな荷物で抑えるのです。このお客様は冷蔵庫も洗濯機もありませんでしたので、最後にコンポーネントのスピーカーで抑える事にしていました。さてこのスピーカーを運ぶためにお客様に声をかけました。「このスピーカーだけはとても一人で運べる大きさではないので片側をお手伝い下さい。」と声をかけたのですが、予想外の返事が返ってきました。「僕は手伝えません。」一瞬ふざけた性格の最低の野郎と思いました。搬出最中はずっと椅子に座ってい気付きませんでしたが、すぐにお客様が言葉を続けました。「実は僕は足が悪いので歩くのもママならないんですよ。引っ越しするのも階段が辛いからなんです。僕は荷物をほとんど持った事が無いのでこのスピーカーがそんなに重いとは知りませんでした。」と言うのです。足が悪いので趣味が音楽鑑賞らしく、荷物もほとんどが重たいレコードなのでした。スピーカーはマニアしか知らない高級スピーカーメーカー(タンノイ)の大型の物でした。背面には自重が記載されていて1つ48㎏です。この重量は家庭用の大型冷蔵庫の重さです。一人で4階から持ち上げて降ろせません。今から助手を発注することも可能なのですが、このお客様を予定通りに終わらせないと次のお客様の迷惑になりますので、助手が到着するまで待っているのも支障があるのです。そこで考えました。通常小型のスピーカーならば裸のままトラックまで降ろして荷台で養生するのですが、今回は部屋でキルティングパットで養生してこのままでは滑って運べない無いので、ロープで捕まるところを作って、ランドセルのように背負って階段を降ろす事にしました。しかし48㎏の人間で考えれば想像つくと思いますが、狭い階段で48㎏を背負って4階から1階まで降りるのも非常に大変です。養生しても手を滑らせて地面に落下させれば大損害を与えてしまいます。しかしやってみれば出来るものです。ステレオなので当然スピーカーは2個あります。大変な思いをしましたが、合計96㎏のスピーカーを何とかトラックの荷台まで搬出する事ができました。引っ越し先は1階の部屋でしたのでスムースに搬入は出来ました。ホームページにも記載してあるのですが、一人で持てない荷物がある場合は必ず予約時に申し出て下さい。

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 哲学堂公園のカモがいた池はこんな外形です。ぶらっと散歩するのには広すぎず狭すぎないので結構休日にはベンチに座っている方が沢山います。